2026年10月、厚生労働省は2027年度の介護報酬改定に向けた審議で、訪問介護の資料を公表しました。その中に、サービス提供責任者(サ責)が本来の役割を十分に果たしにくい理由を、事業所に聞いた調査があります。
とはいえ、現場で起きているのは、たとえばこんな一日です。訪問から戻ったら計画書を進めたい。そう思ったところへ予定変更の電話が入り、ヘルパーの調整を終えると、もう次の訪問の時間。仕事を減らしたくても、どこから手を付ければよいか迷います。
この記事では、調査に表れたサ責の負担を「人手」「事務」「連絡調整」の3つに分けて読み、サ責の仕事を「サ責が判断すること」と「ほかの人や道具に任せられる作業」に分ける表で、自分の事業所で見直す方法を整理します。
厚労省調査で見えた、サ責に重なる3つの負担
調査で最も多かったのは、訪問介護員が足りず、サ責自身が訪問に入らざるを得ないという回答でした。続いて、記録・報告書・請求などの事務、利用者・家族・ケアマネジャーとの連絡調整や急な変更への対応が挙がっています。どれも、サ責が普段から抱えている負担です。

出典:第271回介護給付費分科会 資料1「訪問介護」19ページ
書類を書く時間だけを短くしても、訪問の穴埋めや連絡の割り込みがそのままなら、計画や指導に使える時間はなかなか戻りません。
減らしたいのは、判断にたどり着くまでの繰り返し
サ責には、利用者の状態を把握し、訪問介護計画を作り、ヘルパーへ必要な支援方法を伝える役割があります。訪問で現場を知ることも大切です。そのうえで、計画・指導と日々の運営を両立できる時間を確保したいところです。

たとえば、予定変更への対応は「電話を1本受ける」だけでは終わりません。希望日時を聞き、現在の予定を探し、担当できるヘルパーを確認し、利用者へ返事をし、予定表と関係者への連絡をそろえる必要があります。
ここを一つの仕事として書き出すと、人が判断する部分と、同じ情報を探す・書く・伝える部分を分けやすくなります。
| 予定変更で行うこと | 見直すときの問い |
|---|---|
| 希望と事情を聞く | 聞く項目が人によって違い、折り返しが増えていないか |
| 担当者を決める | 予定・資格・空きなどを、何か所も探していないか |
| 予定と連絡をそろえる | 誰へ伝えたら完了かが決まっているか |
サ責の仕事を「判断」と「作業」に分けてみる
サ責の仕事は、運営基準で決まっています。訪問介護計画の作成(第24条)のほか、利用の申込みの調整、利用者の状態の把握、ケアマネジャーとの連携、ヘルパーへの指示と情報の伝達、研修や技術指導などです(第28条第3項)。
ただ、どの仕事にも「サ責が判断すること」と、その前後にある「探す・書く・伝える」作業が混ざっています。この2つを分けて書き出すと、サ責が手放さなくてよい作業が見えてきます。
| サ責の仕事 | サ責が判断すること | ほかの職員でもできる作業 | 道具に任せられる作業 |
|---|---|---|---|
| 予定変更の調整 | 誰がいつ入るか | 電話の用件を書き留める | 電話の要約、担当の差し替え |
| 訪問介護計画の作成 | 目標と援助の内容 | 必要な書類を集める | 登録済みの情報の書き写し |
| ヘルパーへの伝達 | 何を伝えるか | 連絡を回す | 申し送りの配信と既読の確認 |
判断と責任はサ責に残したまま、その前後の作業を手放していく、という考え方です。
書き出してみて、「ほかの職員でもできる作業」が多ければ役割分担を、「道具に任せられる作業」が多ければ道具を見直す、という順に考えられます。ヘルパー不足でサ責が訪問に入っている事業所ほど、事務所にいる短い時間を判断に使えるかが効いてきます。
AIや介護ソフトは、仕事の終わりまで確かめて選ぶ
道具を比べるときも、機能の名前を並べるだけでは判断しにくいものです。上の表で「道具に任せられる作業」に書いたことを、その道具がどこまで引き受けるか、同じ例で確かめると、事業所に合うかが見えやすくなります。
| 確かめたいこと | デモで見たい場面 |
|---|---|
| 最初の情報がそろうか | 希望日時や利用者の情報を、どのように確認するか |
| 人の判断が必要な所が分かるか | 担当者を決める前に、何を確認・承認するか |
| 確定後の作業が分かるか | 予定更新と関係者への連絡を、誰がどこまで行うか |
製品によって、入力を助ける、候補を出す、確定後の処理まで行うなど、担当する範囲は異なります。事業所の具体例で確認することが、導入後の「ここは手作業のままだった」を減らす判断材料になります。
今回の資料は、2027年度の介護報酬改定に向けた審議で出たものです。改定の全体像は、2027年度介護報酬改定の議論と準備を扱った記事もご覧ください。
予定変更の電話から計画書まで、ケアバディで手間を減らす

ここまで読んで、「電話を受けて、担当を探して、伝えて、書類も書いて……これを訪問の合間に回すのは大変だ」と感じた方もいるかもしれません。
ケアバディは、訪問介護の事業所向けのAI業務支援サービスです。上の表の「道具に任せられる作業」に当てはめると、次のように使えます。
| 場面 | ケアバディでできること |
|---|---|
| 訪問中に、予定変更の電話が鳴る | AIが電話を受け、内容を文字起こし・要約して、管理者の画面のタスクに出します。録音も聞き返せます |
| ヘルパーから休みの連絡が来る | ヘルパーはアプリから休みを申請でき、事業所が承認すると、その訪問の担当から外れます |
| 代わりの担当を決める | シフト表の上で、担当ヘルパーの差し替えや入れ替えができます |
| 決めたことをヘルパーへ伝える | 申し送りを、次に訪問するヘルパーのスマートフォンへ送れます。アプリは、未確認の申し送りを確かめてから訪問を始める作りです |
| 計画書やモニタリングが後回しになる | 訪問介護計画書・アセスメント・モニタリングの書類に、登録済みの情報を自動で入れ、AIで文章を整えられます |
| 届いた書類を手で書き写している | ケアプランなどの書類を読み込むと、AIが読み取った内容と今の登録内容を並べて出します。採用するものを選んで反映できます |
予定変更への対応も書類づくりも、同じ情報を探す・書く・伝える手間が重なるほど、計画や指導の時間が削られます。ケアバディは、その繰り返しの部分を引き受けます。
なお、担当を誰にするか、計画をどうするかを決めるのは人です。ケアバディは判断のための情報をそろえ、決めたことを現場へ届けるところを支えます。


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