【最大6.4万円の助成あり】介護情報基盤・ケアプランデータ連携システム、訪問介護の準備は3つ

介護情報基盤とケアプランデータ連携システム、訪問介護の準備は三つ。最大6.4万円の助成あり。

情報確認日:2026年10月10日

訪問介護の事業所は、介護情報基盤を使うためのカードリーダー代と、業者に頼む接続設定の費用に、最大6.4万円の助成を受けられます。申請は2027年3月12日まで(予定)で、予算には限りがあります。

介護情報基盤は2026年4月から、準備の整った市町村で順に始まっています。ケアプランデータ連携システムも、2027年1月(予定)に、介護情報基盤を使うための画面「介護保険資格確認等WEBサービス」(以下、介護WEBサービス)へ移ります。

名前の似た仕組みが続けて出てきて、「結局、うちの事業所は何をすればいいの?」となっている管理者・サ責の方に向けて、やることを3つにしぼりました。

訪問介護の事業所がやること

  1. 介護WEBサービスに登録する(電子証明書が入ったパソコンなら数分。ケアプランデータ連携を使う事業所は2026年12月までが目安)
  2. 利用者の市町村が始まるまでに、カードリーダーとアプリを用意する
  3. 接続まで終えたら、助成を申請する(2027年3月12日まで・予定)

3つの進め方に加えて、助成の金額・対象・申請の流れと、ケアプランデータ連携システムの引っ越しで気をつけることもまとめました。

介護情報基盤で、訪問介護の仕事はどう変わる?

利用者の負担割合や要介護度などを、事業所のパソコンなどで確かめられるようになります。

事業所のパソコンで、利用者の負担割合や要介護度を確かめる職員
確かめたいことこれまで介護WEBサービスでは
負担割合・要介護度・認定の有効期間利用者や家族に証を探してもらう。更新のたびに、自宅に届いた証で確かめ直す被保険者証や負担割合証の情報を、画面で確かめられる。更新された内容もすぐ見られる
要介護認定の進み具合結果が遅いと、市町村に電話などで問い合わせる申請から認定までの進み具合を、画面で確かめられる
ケアプラン・サービス提供票紙・FAX・郵送か、ケアプランデータ連携システムでやり取りする2027年1月(予定)の統合の後は、介護WEBサービスでやり取りできる

出典:厚生労働省「ケアプランデータ連携システムの統合と介護情報基盤(介護保険資格確認等WEBサービス)について」(2026年8月)、国民健康保険中央会「介護保険資格確認等WEBサービスの利用にあたって」(2026年5月版)

見られるのは、利用者の住む市町村が介護情報基盤を始めてからです。 見られる情報は、2028年4月の本格運用に向けて順に増える予定です。認定調査票や主治医意見書を見られるのは、ケアマネジャーなどに限られます。厚生労働省 社会保障審議会 介護保険部会(第136回)資料3(2026年9月18日)

利用者の情報を見る前に、利用者ごとに本人確認をします。

本人確認の方法は2つ

  • マイナンバーカードをカードリーダーで読み取る。 カードの顔写真と本人を目で確かめます。健康保険証として使う登録が済んだカードが対象です。
  • 介護保険証の券面の情報を入力する。 カードをかざしてもらうのが難しいときに使います。

本人確認は、サービスの利用が続いている間は有効です(利用が一定期間止まると、やり直しになる場合があります)。

ケアプランの情報などは、利用者の同意があるときに見られます。同意は、市町村が要介護認定の申請のときに取ります。次の申請までの間は、事業所が介護WEBサービスで同意を登録することもできます。国民健康保険中央会(同上)

訪問介護の事業所がやることは3つ

1. 介護WEBサービスに登録する

登録は今からでき、市町村の開始を待つ必要はありません。 厚生労働省は、利用者の市町村が始まる前までに登録するよう求めています。ケアプランデータ連携の機能は市町村の開始前から使えるため、開始日に関係なく、早めの登録を呼びかけています。

準備すること内容と気をつけること
電子請求受付システムのID・パスワード登録とログインに使います。IDは「KJ」から始まる12桁です。登録のときは、電子請求受付システムに登録したメールアドレスかSMSに、確認のコードが届きます。仮パスワードのままではログインできません
電子証明書介護WEBサービスを使うパソコンごとに入れます。請求で電子請求受付システムに自分でログインしている事業所や、ケアプランデータ連携システムを使っている事業所は、そのパソコンに入っていれば新しく取る必要はありません。それ以外の事業所は取得が必要で、1か月ほどかかることもあります
管理者と職員の登録ログインしたら、管理者を登録します。かかる時間は数分です。画面を使う職員は、管理者が一般ユーザとして登録します

出典:厚生労働省(2026年8月、同上)、国民健康保険中央会「導入準備作業手引き」(2026年5月版)

2. 利用者の市町村が始まるまでに、カードリーダーとアプリを用意する

始まる時期は、市町村ごとに違います。 2026年7月10日時点で、2026年度中に始まる市町村は416、2027年度中は1,129、調整中などは196です。全国での本格運用は、2028年4月1日の予定です。厚生労働省 介護保険部会 資料3(同上)

利用者が住む市町村の開始日は、「介護情報基盤ポータル」の「市町村(保険者)の対応状況」で確かめられます。訪問介護では、利用者が事業所と別の市町村に住んでいることもあります。利用者の多い市町村の開始日を、まとめて確かめておきましょう。

開始日までに、マイナンバーカードで本人確認をするための道具をそろえます。

用意するもの内容と気をつけること
マイナ資格確認アプリマイナンバーカードを読み取るアプリです。使う端末に入れ、介護情報基盤ポータルでアカウントを申請し、届いた情報を設定します。最後に、アプリの情報を介護WEBサービスに登録して結び付けます
カードリーダーマイナ資格確認アプリに対応したものを選びます(選び方は次の段落)

出典:厚生労働省(2026年8月、同上)、国民健康保険中央会「導入準備作業手引き」(同上)

利用者の家で読み取るなら、持ち運びやすさで選びます。 国保中央会の手引きは、持ち出して使うなら、カードを読めるスマートフォンや、スマートフォンとBluetoothのカードリーダーを組み合わせた形を勧めています(スマートフォン本体は助成の対象外です)。カードリーダーは、かざして読む非接触型が扱いやすいとしています。Bluetoothのカードリーダーは使えない機種が多いので、医療機関等向けポータルサイトの「マイナ資格確認アプリを利用する際に必要な機器について」で、対応しているかを確かめてから買いましょう。

利用者の家で、ヘルパーがスマートフォンとカードリーダーでマイナンバーカードを読み取る場面

設定は、手順書を見て自分たちで行うことも、業者(導入支援事業者)に頼むこともできます。業者は、介護情報基盤ポータルの「導入支援事業者一覧」で探せます。一覧にない業者に頼んでも、助成の対象になります。

3. 接続まで終えたら、助成を申請する

カードリーダーを買い、介護WEBサービスへの接続まで終えてから、介護情報基盤ポータルで申請します。 厚生労働省も、早めの申請を呼びかけています。金額・対象・申請の流れは、次の見出しで紹介します。

最大6.4万円の助成、何に使えて、どう申請する?

訪問介護の事業所は、かかった費用(税込み)を6.4万円まで受け取れます。 対象は、カードリーダーの購入費と、業者に頼む接続サポートの費用です。介護WEBサービスの利用料はかからないので、新しくかかるお金は主にこの2つです。

項目内容
対象の費用カードリーダーの購入費、介護情報基盤との接続サポート等の費用
上限訪問介護(訪問・通所・短期滞在系)は6.4万円(2つの合計・消費税込み)。カードリーダーは3台まで
受け取れる額かかった費用と上限のうち、低い方(千円未満は切り捨て)
申請期間2026年5月7日〜2027年3月12日(予定)。2026年4月1日以降に行った導入が対象
申請先介護情報基盤ポータルの「各種申請」
振込申請した月の翌々月

出典:厚生労働省「介護保険最新情報Vol.1497」(2026年4月28日)、国民健康保険中央会「助成金申請の手引き【令和8年度】」(2026年7月版)、厚生労働省「介護保険最新情報Vol.1529」(2026年7月29日)

いくら受け取れる?

かかった費用が6.4万円以内なら、その額を受け取れます(千円未満は切り捨て)。 6.4万円を超えた分は、事業所の負担です。たとえば合計が5万円なら5万円、8万円なら6.4万円になります。

同じ事業所番号で、訪問介護のほかにも介護サービスをしている場合は、サービスごとの上限を合計できます。たとえば訪問介護と訪問入浴介護なら、カードリーダーは6台まで、上限は2つ分の12.8万円です。

総合事業の訪問型サービス(サービス種類コードA2など)は、助成の対象外です。上限の合計にも入りません。

何に使える?使えない?

使えるのは、カードリーダーと接続の設定にかかる費用です。 パソコンなどの機器は対象外です。

助成の対象対象外
マイナ資格確認アプリに対応したカードリーダーの購入費パソコン、タブレット、スマートフォン
業者に頼む接続サポートの費用(電子証明書の搭載などの設定)中古品やリースのカードリーダー
接続サポートと一緒に業者から受ける、ケアプランデータ連携システムの接続サポートの費用職員が自分で設定したときの人件費
消費税分(上限は税込みの額)2026年3月31日以前に行った導入の費用

介護ソフトと一緒に使うパソコンやタブレットは、都道府県の介護テクノロジー導入支援事業で補助を受けられる場合があります(例:宮城県「令和8年度介護テクノロジー導入支援事業補助金について」)。条件や受付の時期は、都道府県ごとに確かめてください。

申請の流れは?

準備と支払いを終えてから、ポータルで申請します。 助成は後から振り込まれるので、費用はいったん事業所で支払います。

  1. カードリーダーを買い、接続まで終える。 電子証明書のインストール、マイナ資格確認アプリの設定、介護WEBサービスへの接続までが済めば「完了」です。業者に頼んだ場合は、代金の支払いも済ませます。
  2. 書類をそろえる。 写真かスキャンで、PDF・JPG・PNGのファイル(1つ20MB以下)にします。

    • 通帳かキャッシュカードの写し(振込先の口座。名義・口座番号・預金の種類などが見えるもの)
    • 指定通知書など、サービスの種類が分かる書類
    • 領収書の写し(見積書や請求書では申請できません)
    • 設定が終わった後の介護WEBサービスの画面の写し(事業所番号と事業所名が写っているもの。接続サポートの費用を申請するときだけ)

  3. 介護情報基盤ポータルで申請する。 ログインし、マイページの「各種申請」から「カードリーダーの購入及び介護情報基盤との接続サポート等に係る経費」を選びます。ポータルの利用は無料です。


  4. 翌月に審査と結果の通知、翌々月に振込。 決定の通知は、ポータルのアカウントのメールアドレスに届きます。振込先は、申請のときに入れた口座です。

交付の後には、消費税の仕入控除税額の報告が求められる予定です。方法は、今後ポータルで案内されます。

申請の前に確かめたいこと

  • 申請は1回だけです。 カードリーダーだけを先に申請すると、後から接続サポートの費用は申請できません(逆も同じ)。両方を使うなら、両方済んでからまとめて申請します。前年度(2025年度)の分も含め、すでにこの助成を受けた事業所は申請できません。
  • 領収書に内訳を書いてもらいます。 カードリーダーの型名か商品名、台数、金額の内訳と、「接続サポート等経費」などの用途が要ります。パソコンと一緒に買うときも、カードリーダーだけの領収書にしてもらいます。
  • 書類に不備があると、出し直しになります。 出し直すと、受付は最初に申請した日の翌月以降になります。交付が決まった後は、出し直せません。
  • 期限の前でも、受付が終わることがあります。 予算を超えると、期間中でも新しい申請を締め切る場合があります。申請の後でも、予算の都合で交付できない場合があるとされています。証明書の取得に1か月ほどかかることもあるので、準備は早めに始めましょう。2027年度以降の助成は決まっていません。

最新の受付状況は、介護情報基盤ポータルで確かめてください。

ケアプランデータ連携システムはどうなる?

2027年1月(予定)に、介護WEBサービスの中へ移ります。 移った後も使うには、介護WEBサービスへの登録が必要です。今のアプリ版と、移った後のWEB版の間では、データをやり取りできません。移る前に登録を済ませておきましょう。具体的な日付は、厚生労働省が今後知らせます。厚生労働省「介護保険最新情報Vol.1529」(2026年7月29日)、厚生労働省 介護保険部会 資料3(2026年9月18日)

ケアプランデータ連携システムは、居宅介護支援事業所と介護サービス事業所の間で毎月やり取りしているケアプランのうち、サービス提供票(予定・実績)をデータでやり取りする仕組みです。国民健康保険中央会「ケアプランデータ連携システム」

移った後は、利用料がかかりません。 介護WEBサービスの機能の一つになるためで、これまでの年額21,000円の負担がなくなります。2026年度中は、フリーパスキャンペーンで利用料が無料とされています。厚生労働省「介護保険最新情報Vol.1529」(同上)

今の状況やること
介護WEBサービスに登録済み統合の後も、そのまま使えます。登録し直す必要はありません
ケアプランデータ連携システムを使っていて、介護WEBサービスには未登録移る前に、介護WEBサービスに登録します。2026年7月から12月が引っ越しの準備期間です。統合の直前は、ヘルプデスクが混み合う見込みです
まだ使っていないが、これから使いたい今のケアプランデータ連携システムを入れ、介護WEBサービスにも登録します

まだ使っていない事業所は、入るべき?

取引の多い居宅介護支援事業所が使っているかと、処遇改善加算の区分の2つで考えます。

  • 取引先が使っているか。 データでやり取りするには、相手の居宅介護支援事業所も使っている必要があります。導入率は、2026年7月末で53.1%まで上がっています(厚生労働省の集計。有効なライセンスを持つ事業所の割合)。取引の多い事業所に、使っているかを聞いてみましょう。
  • 処遇改善加算の上乗せの区分を取るか。 2026年6月からの介護職員等処遇改善加算では、上乗せの区分(加算Ⅰロ・Ⅱロ)を取るには「令和8年度特例要件」を満たす必要があります。訪問介護では、ケアプランデータ連携システムを利用していることで満たせます(社会福祉連携推進法人に所属している場合も満たせます)。訪問介護の加算率は、Ⅰイ27.0%に対してⅠロ28.7%、Ⅱイ24.9%に対してⅡロ26.6%です。加入するだけでなく、実際にやり取りした実績が要ります。申請の時点では利用の誓約でもよく、その場合は2027年3月末までに利用して、実績報告書で報告します。

引っ越しの後の加算の扱いは、厚生労働省が追って案内するとしています。

出典:厚生労働省「介護職員等処遇改善加算に関する基本的考え方並びに事務処理手順及び様式例の提示について(令和8年度分)」(2026年3月13日)、厚生労働省「介護職員等処遇改善加算に関するQ&A(第1版)」(2026年3月13日)、厚生労働省 介護保険部会 資料3(同上)、厚生労働省「介護保険最新情報Vol.1529」(同上)

いつまでに、何をする?

いつまでにやること
今すぐ電子証明書と、電子請求受付システムのID・パスワードを確かめる(証明書がなければ取得の手続きをする)。介護WEBサービスに登録する
2026年12月までケアプランデータ連携システムを使う事業所は、介護WEBサービスへの登録を済ませる
利用者の市町村の開始日までマイナ資格確認アプリとカードリーダーを用意する。本人確認をする職員と手順を決めておく
2027年3月12日まで(予定)接続まで終えて、助成を申請する(予算の都合で早く締め切ることもある)

続報を待ってよいこと

  • ケアプランデータ連携システムが移る具体的な日付(厚生労働省が今後知らせる)
  • 移った後の加算の扱い(厚生労働省が追って案内する)
  • 介護ソフトから直接ケアプランをやり取りする仕組み(2027年4月以降の予定。介護ソフトの改修が必要)厚生労働省 介護保険部会 資料3(同上)

市町村の開始がまだ先でも、登録と準備、助成の申請は進められます。助成は予算に限りがあるので、期限を待たずに進めておきましょう。


ケアバディで、事務と調整をAIに任せる

ケアバディ。事務と調整をAIに任せる。電話対応、シフト調整、書類作成。生まれた時間を人と向き合う時間へ。

電話対応やシフト調整に追われる時間を、利用者や職員と向き合う時間へ。 ケアバディは、訪問介護の事務や調整をAIで自動化する業務支援サービスです。電話の用件確認、シフトの組み直し、書類作成などを任せることで、介護WEBサービスへの登録や助成の申請のような、新しい仕組みへの対応に使える余裕をつくります。

代表は学生時代に起業し、高齢者と学生をつなぐ自費サービス「まごとも」を約4年運営しました(経済産業省「OPEN CARE PROJECT AWARD 2023」受賞)。その経験を生かし、現在は訪問介護の事業所と一緒にケアバディを開発しています。

※ ケアバディは、ケアプランデータ連携システムや介護情報基盤とはつながっていません(2026年10月時点)。【公開前に提供範囲を確認】

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この記事を書いた人

株式会社ケアバディ代表取締役。
京都大学大学院在学中に株式会社whickerを創業し、学生が高齢者宅を訪問する世代間交流サービス「まごとも」を約4年間運営。
現在は訪問介護事業所向けのAI業務支援サービス「ケアバディ」の開発・提供に取り組む。

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